今回は、水野しずというカリスマについてご紹介したいと思います。
まず、水野しずとは誰なのか。
ミスID2015年でグランプリを受賞したことでその名を広げました。というか自分が知りました(笑)。
そもそもミスIDを知らないという方もいらっしゃると思いますので、公式の説明を引用します。
「新しい時代にふさわしいまだ見たことのない女の子」を探す、講談社主催の女の子オーディションプロジェクト「ミスiD」(iDは「アイデンティティ」のiDであり、「アイドル」のiD)。
2012年開催の第一回目で発掘したのは、沖縄でひっそりとオーディションも受けずに過ごしていたハーフ美少女・玉城ティナ(当時14歳)。”美少女すぎて息もできない”と評されたルックスと不思議なスピリッツでViViモデルとして大ブレイク。
第二回目2014グランプリは宮城在住の蒼波純(当時12歳)。”生まれたての子鹿のように”笑わない、喋れない少女はいきなり映画『ワンダフルワールドエンド』(’14)であの橋本愛とW主演デビューを飾り、あのSKE松井玲奈も昨年夏のTOKYO IDLE FESから注目。今年に入り雑誌「spoon.」で二人並んでの表紙巻頭を飾った。そして昨年の第三回2015グランプリで選ばれたのは、最終面接に8時間遅刻の末に選考委員の意見を真っ二つに割りつつ「恐るべき未知力」を評価された和顔ハーフ・金子理江(当時16歳)と、蛭子能収を敬愛するイラストレーションと批評眼、そして山口小夜子似のルックスを武器に活躍するモデル/イラストレーターの水野しず(当時25歳)。初めてのWグランプリとなった(水野はPARCOシブカル祭などで注目を集め、金子は8月公開予定の映画『いいにおいのする映画』でいきなり主演デビューを飾る)。
グランプリ外でも、”ゆるキャラ大使”でありつつ今年メジャーデビューを果たした早稲田卒の才媛アイドル・寺嶋由芙、TOYOTAのweb CMの”神スイング”で大注目を集めたベースボール・グラビアガール・稲村亜美、選考委員である佐久間宣行賞をフックにテレビ東京系「ゴッドタン」出演し”面白すぎる”と絶賛されたLinQ伊藤麻希など、ネクストブレイク・ガールの梁山泊となりつつある。そのほか例をあげればキリのないジャンル度外視の才能を選ぶのは、テレビからアイドル、サブカルまで各界を代表する新しい才能による選考委員たち(近日発表)。そして選出後は、彼らのサポートも受けつつ、講談社各雑誌への起用、写真集、書籍、電子書籍などの多方面の展開。そしてユニット結成やCDデビュー、DVD発売、テレビ朝日生配信番組LoGiRL「ミスiDゴールド」や各種イベントへの出演など、その個性に合わせた方向性・展開を一緒に考え後押しします。
プロアマ問わずに加え、今年からは国籍、未婚既婚も問わず。
そして年齢も12歳から35歳までに拡大。タトゥーがあっても金髪でも引きこもりでもOK。よくあるモデルや女優、アイドルのオーディションに応募をためらってるような、すべての女の子へ。つまらない世界をおもしろくする「わたし」、待ってます。
ようするに、これまでにない新しい時代のニューアイドルを発掘しますよっていう小粋なオーディションなわけです。
根暗だし教室の隅にいそうだけれど、妙に明るくて茶目っ気あるぞという不思議な存在の彼女は一目置かれ、水野しずさんは見事グランプリを受賞しました。
では、彼女のこれまでになかった魅力はどこから発せられるかというと、自分(水野しずというアイコン)に対するメタ認知能力が圧倒的に高いという点です。
独自の、シュールでありポップであり暗くて毒のある特性をしっかりと理解していて、それをユーモアを織り交ぜて漫画、文章、モデル、歌、コントなどあらゆる形で表現し、笑いと共感を誘う天才です。
そもそも、笑いというのはメタ認知が重要なわけでして、「これを自分(水野しず)が言ったら面白いだろうな」ということなどをしっかりと自分を俯瞰した視点から見てわかっているので計算して演じられるわけです。
もちろんメタ認知した上で、そもそものインプットの量が少なければセンスが良い笑いにはつながらないのですが、その点ももともとの好奇心が幅広さと様々な知見で、なんなくクリアしてしまっています。
”水野しず”という一つの新しい概念(芸術)を完成させつつあるということです。
水野しずのラジオの魅力
水野しずの魅力が端的にわかるのはラジオです。
youtubeの中から今回はその第13回を取り上げます。(特に13回に意味はない。笑)
第 13回は昭和の伝説的番組「ドリフ」のパロディから始まります。
彼女のラジオは彼女の物事に対する着眼点が面白いことながら、言い回しや語彙の選び方が秀逸で絶妙な面白さを醸し出します。
音楽ギークでもあるので、おそらくある程度の言葉を音で捉えていて、聞き感触がよい言葉選びができるのだと思います。
そして、彼女の独自視点からでる毒の中にはどこか愛情が含まれているので聞いていて嫌な気がまったくしません。
一定のユーモアのセンスと愛情をブレンドさせられる者しか毒を吐いてはいけないという持論があるのですが、それをこのラジオを聴いていると再認識させられます。
ラジオでの言葉遊びからにじみ出る彼女の独自の精神こそが、彼女の外見の妖美な魅力にさらに磨きをかけているのだと思います。
まとめ
圧倒的個性のかたまりである水野しず。
この方を発見した時の衝撃はすさまじかったのを覚えています。
「これを今まで知らない!」という感覚ですね。
コンテンツが溢れている現代の中で彼女は”水野しず”「というまったく新しいコンテンツを自身で作り出した稀有な存在です。
その飾らない姿にはカリスマ性があり、これからも日本のポップでシュールなアイコンとしての活躍に期待が高まります。